乱視は、大きく不正乱視と正乱視に分けることができます。それぞれの種類による矯正方法についてご紹介いたします。
●乱視とは
目の屈折面が球面をなしていない為に、外からの平行光線が一点に結像しない目の屈折状態の事を言います。
大きくは不正乱視と正乱視に分けることができます。
●「不正乱視と正乱視」
角膜の表面が凹凸な物を不正乱視と言います。
円錐角膜が代表的な疾患なのですが、角膜移植や外傷の後になる事があります。
ハードコンタクトで矯正する事は出来ますが、メガネや乱視用のソフトコンタクトでは矯正出来ません。
一方、目の表面のカーブが、一つの方向で最も強く、これと90°の方向がもっとも弱く、その間がなだらかに変化している物を正乱視と
言います。
ハードコンタクトだけではなく、メガネや乱視用のソフトコンタクトでも矯正ができます。
●「乱視に対するコンタクトによる矯正」
〜軽度乱視のコンタクトレンズの選択〜
軽度乱視に対する選択肢としては、球面タイプの一日使い捨てのソフトコンタクトあるいはガス透過性のハードコンタクトといったものが
あります。
どちらが良いかを一律に決めることは出来ません。
ただし乱視用ソフトコンタクトが必要となる事は、ほとんどないでしょう。
ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトとでは酸素の供給メカニズムが異なります。
ハードコンタクト着用下の酸素供給は主にまばたきによるレンズの動きにともなう涙液交換により行われ、ソフトコンタクト着用下の酸
素の供給は主に素材を通過する酸素にもよります。
レンズのフィッティングが良ければ、目への酸素の供給はソフトコンタクトよりもガス透過性のハードコンタクトの方が勝っています。
乱視は、主に水晶体の曲面・傾斜で起こる水晶体乱視と角膜の曲面で起こっている角膜乱視とを合わせたものです。
角膜には直乱視が多いので、水晶体はそれを倒乱視により打ち消す様に働くと言われています。
収差を打ち消す為に、その様な仕組みになっているという説もあります。
望遠鏡やカメラなどの光学機器も、レンズをいくつか組み合わせる事により収差を減らして鮮明な像を得るという仕組みになっています
ので、かなり信憑性が高い説と言えるでしょう。
乱視を矯正する方法は、コンタクトレンズと眼鏡とでは多少違いがあります。
眼鏡やトーリックレンズという種類のコンタクトレンズでは、目の方向による屈折力の差を、逆方向へ屈折力の差を持つレンズにより打
ち消す方法で全乱視を矯正します。
一般的なハードコンタクトレンズでは、角膜とレンズの空間へ涙が入り込む事によって、涙がレンズの役割を果たし角膜乱視を打ち消し
ます。
一般的なソフトコンタクトレンズは、柔らかく角膜の形状に沿った形で装着されるので、乱視の矯正効果は少なくなってしまいます。
したがって、角膜に乗せるコンタクトは、水晶体乱視と角膜乱視のバランスを考えた上で選択しなければなりません。
乱視は完全に矯正した方が良いのか、あるいは、日常に問題が無い程度の簡単な矯正にした方が良いのか、というのが永遠のテーマです
が、結論は未だ出ていないようです。
乱視があると、焦点を正確に合わせることが出来なくなってしまいます。
不正乱視の場合、不正乱視の角膜は表面が複雑に歪んでいる為、正乱視より矯正するのが大変です。
屈折異常が正乱視の様に法則性がある物ではないので、不正乱視は眼鏡で矯正することが出来ません。
矯正器具で矯正するには、ハードコンタクトを装着して、角膜表面とレンズの間を水分でうめる方法により矯正する方法が効果的とされ
ています。
これをレーシックで矯正するには、角膜表面の形を「ウェーブフロント」などのシステムにより解析し、綺麗な球面に仕上がる様に角膜
を削ります。
ただ、レーシックによる矯正が向いている場合もあれば、「エピレイシック」や「PRK」が向いている場合、ハードコンタクトの方が向い
ている場合などもあり、必ずしもレーシックにより矯正するのが良いとは限りません。
また、最新技術を使ったレーシックを行っても、不正乱視への効果があまり見られなかったという例もあります。
不正乱視自体かなりイレギュラーな屈折異常なので、個人差が大きい為、レーシックにより効果的に矯正できるとは言い切れないので、
レーシック以外の矯正方法も視野に入れる必要があります。
ちなみに、乱視があるかどうかは学校などの健康診断の視力検査では、発見することが出来ません。
その為、子供に乱視があっても、子供自身が気づかないため、乱視による悪影響を放置してしまう事になります。
勉強や本を読むなどの作業に集中力が長続きしない、頭痛がする、すぐ疲れてしまうなどの症状がある場合には、一度眼科にて検査を受
けることをおすすめします。